吉備の街のぶどう園  井上ぶどう園
を訪ねて
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2004・6・20

台風5号が、九州を越え、本州に向かっているその最中、
台風に向かうかのように行ってきました!
吉備だんごの吉備郡は真備町「井上ぶどう園

台風のニュースでよく見るように、風雨の中、風に飛ばされそうになりながらの訪問になるかと覚悟していたのですが、
なんと!暑い暑い晴れと曇りのお天気。

園主である眞理子さん(以下まりちゃんといつも呼んでいるように書かせていただきます)と私は超晴れ女と決定いたしました。

元気な中年おばさん二人、どんな一日になりますか


まずは、ご近所の出荷作業をしてらっしゃるお宅に
行かせてもらいました。
すんごいぶどうでしょう?「ピオーネ」という品種だそうです。
「まりちゃん家もこんなぶどうが出来るん?」 「そうだね、同じようなもんだろうね」
・・・こんなりっぱなぶどう初めてかも・・・すごいです
奥さんが、収穫してきたぶどうに袋を丁寧にかぶせて

ご主人が大きさ、重さなどを確認しながらやさしく箱にいれてはりました。

「いいものはまわりに粉がふいたみたいになってるんよ」
・・・みごとにいっぱい粉ふきまくりです。
丁寧に丁寧に、いたわるようにぶどうを扱われている姿を見て
このように毎日丹精込めて出来たのがこのぶどうなんだな〜と思いました。

まりちゃん家の玄関には、ツバメの巣がありました。
「下が汚くなるんやけど、毎年くるから、戸も開けっ放しにしといてやるんよ」

外から家を見ると、二階の部屋にもツバメが飛んでいっては入ってしているんのでした。  ツバメ御殿やわ〜〜
うちはじーとばーがヘビ年なのでツバメが来ることはないのです。
(食べられちゃうから)
玄関を入ると大きな土間、そこにはご主人が撮られた銀塩写真が数枚。

上がりと(と篠山ではいいますが)に座って部屋を見ると、上に各種神様が祭ってありました。

この田舎に根付いて生きている年月を感じる落ち着きある静かないいお宅でした。

と、その時、88歳になられるおばーさんが顔を出されて
「真紀ちゃん(まりちゃんの娘さん)、帰ってくるんじゃろうか?ジュースひやしとるんじゃが」
「もう帰ってくるよ、さっき電話あったから」
「そうかい、帰ってくるかい、ジュースひやしとるんじゃわ、真紀ちゃんに」
・・・・・どこのお年寄りも孫には甘いようであります・・・・・

いよいよはじめてのぶどう棚に。(私初めてです)
「うわ〜!」と思わず声を出してしまいました。
緑とほんのり茶色く色づいたぶどう、青い空。
「そんなに感激してもらえるなんて嬉しいわ」
ぶどう作って20数年、今年92歳のおじーさんを師匠に、黙々と去年より今年、今年より来年、、と、まりちゃんはぶどうを成長させてきたのでしょう。そんな力を感じるぶどう達でした。
ハウスのぶどう。
随分色がついてきていますね。今、奥に見えるように本当は袋がかぶさっているのですが、撮影のためはずしていただきました。このみずみずしいプチプチ感、私の画像で伝わりますか?
ハウスの中ですが、そんなに暑くはなかったです。
「井上ぶどう園」は、今92歳のおじーさんが約50年前に
まず、「キャンベル」という品種を植え始められたのが始まりだそうです。
もう半世紀ですね。そして「ネオマスカット」「ヒロハンブルグ」そして今、
「ピオーネ」・・・確かピオーネは岡山が95%の生産高と何かで見たような・・・
より美味しいものを、いいものを、、という移り変わりなんでしょうね


全長110m。
この長いトンネルの中をまりちゃんは毎日ぶどう作りに励んでいるんだなぁ
「出荷する時、あ、このぶどうあそこになってたぶどうだな」と分かるそうです。どれだけ手間をかけているか、その言葉だけでよく分かりますよね。
ぶどうの木の寿命は約20年。まりちゃんが初めて20数年、一度植え替えをしたそうです。

「あ〜〜、気持ちいいい!お昼ねしたら気持ちいいやろな」と私。
「実はね、するんよ。あのほら、ボンボンベットあるやん?折畳式の。あれ持ってきてちょっと疲れたら寝るんよ、気持ちいいいからほんの少しと思ってたら、随分寝てることもあるんよ」
・・・夏、昼ねしに越させて下さい・・・


これは露地のぶどう。
まだ、色も緑で、触らせてもらったら硬かったです。
こんな緑色した房が、時が来ると色づいてくる。「あ、水が回りだしたな?」と分かるといいいます。
ぶどうと共に歩んできたからこそ分かることなんでしょうね。
うちが作っている豆達と大きく違うのは、ぶどうの木は年中植わっている、ということ。一度植えると20年、そこに根付くぶどうの木。
そんなに太くない木ですが一本の木から枝が何本も伸びている事も知りました。

井上ぶどう園の年間ぶどう作業表です
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ハウス 本剪定
ビニール被覆
発芽 収穫 収穫
(お盆まで)
元肥 仮剪定
露地 本剪定 発芽 収穫(お盆後) 収穫 元肥 仮剪定
「おいしい!」この言葉が聞きたいから
満足のいくぶどうを収穫した時の喜びを知っているから手を抜けない
そんな言葉をぽつり
難しいのはハウスの温度、湿度の管理だそうです。

こんなまりちゃんが作るぶどう、すばらしいわけですね


真備町散策
お昼にさぬきうどんをご馳走になって、その後、「まきび公園」と
ご主人の同級生が経営なさっている喫茶店「ごじとま」に。
娘の真紀子ちゃん、ご主人も一緒。
とっーても楽しかったのです。
娘の真紀ちゃんのあかるい笑顔
そしてHP上では分からないご主人の・・・・・
これはまりちゃんに承諾を得ないといえないですね!
おいしい楽しいぶどう園への旅でした、
邪魔じゃなかったら、収穫の時、また行かせてくださいな。

「井上ぶどう園」さん
岡山県吉備郡真備町下二万61

車でのアクセス、関西方面より
山陽自動車道「玉島」ICより約10分
(細い土手を走ります、経験の無い方気をつけてくださいね)


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